女性が若々しい肌を手に入れるためには、細胞を活発にさせる必要があります。そのためには体内の血行が良くなければなりません。しかし日常生活を送る中で、不規則な生活や偏った食事を続け、ストレスを解消できずに睡眠はいつも不足気味といった、美とは対極にある生活をしてはいないでしょうか。ここではそのような症状と深い関係にある血行について説明をしていきます。
血行不良が起こす症状
血行不良と一言で言っても、その影響は体の各部で症状としてあらわれます。血行不良によって引き起こされる症状は、長引けば非常に厄介なものばかりで、体質的にできるだけ早く解決をしなければなりません。血行不良が体に及ぼす悪影響をいくつか挙げていきます。
冷え性
血行が悪くなると、心臓から遠い末端部分の手足が冷えてきます。さらにそれが進むと、腰や腹部などで冷えを感じるようになるのです。これは血流が悪くなることにより、熱がうまく運搬されないからです。他にも「栄養素が行き届かなくなる」「老廃物が排出されにくくなる」という不都合も起きてきます。これはもともとその人の体温が低ければなりやすいわけではありません。
肩こり
猫背や前傾姿勢を長時間続けると、首の筋肉が絶え間なく緊張し、筋肉が凝り、硬くなってしまうことで起きます。これで血行不良が起き、疲労物質が肩や首に蓄積してしまい、肩こりなどの症状としてあらわれます。
肌の不調
血行不良の症状は肌そのものにも出ます。血行不良によって酸素や栄養素が十分に運ばれず、新陳代謝が十分に行われなくなります。その結果、顔がくすんできたり、顔の肌がごわごわとなったりしてしまうのです。
むくみ
血行不良になると、前述の通り酸素や栄養素が体全体に行き渡らなくなるばかりか、その替わりに二酸化炭素や老廃物、余分な水分といったものを回収できなくなります。その結果、足や顔などのむくみが出てしまうのです。
他にも神経系の症状が現れやすくなります。「疲れやすくなる」「便秘がちになる」「食欲がわかない」「不眠に陥る」「手足がしびれる」などの症状もあります。
血行不良になる原因
血行不良が引き起こす症状は、何も特別な病気や症状ではありません。「私もその症状がある」と実感する方も多いのではないでしょうか。では、その血行不良を引き起こしやすい原因をここでまとめてみます。
運動不足
血液を押し流す働きをするのは筋肉です。筋肉が血管を圧迫し、中の血液を押し流すという仕組みです。そのため、筋肉の動きが弱ければ、血流は弱くなります。一番大規模なものはふくらはぎです。乗り物が発達し、デスクワークも多くなったことで歩く分量が減っている現代、血行を通常レベルにまでもっていけない人が多いでしょう。
また、軽い運動すら習慣にない人も多く、水分補給を積極的に行わない人が多い（あるいは水分を摂っても量が少ない）ことも原因として挙げられます。
乱れた食生活
体は摂取した食物によって決まってきます。摂取した栄養素のバランスが悪いと、血行が悪くなり、特に脂質の過剰摂取はそのような状態を引き起こします。脂質だけでなく、次の成分には気をつけなければなりません。
- 糖質
- 塩分
- 食品添加物
塩分を多く摂ると、体内に水を溜め込もうとしてむくみが起こります。また、食事の分量や時間帯が適切ではない場合、よりむくみが起きやすくなってしまう可能性もあるのです。
血行を良くする行動
現代の社会生活を送るとなれば、これらの血行を悪くする行動を取らざるを得ない状況の人が大多数だと思われます。だからこそ多くの方が、前述したような症状に悩まされているのです。その症状が出ること自体は仕方のない事でしょう。しかしそれでは体に悪いので、そのような生活スタイルであることを踏まえ、それでも血行を良くする方法を知っておく、あるいは実践できれば有益です。その方法について紹介します。
運動をする
体全体を動かすことで、局部的な筋肉の緊張を和らげ、むくみ防止も狙います。運動の習慣がこれまでなかったという方には、まず以下のような運動がおすすめです。
- ウォーキング…背筋を伸ばして胸を張り、ゆっくりと歩きます。長時間歩かなくても大丈夫です。
- ふくらはぎ運動…自然に立った状態から、かかとを上げて背伸びするような感じにして元に戻すという運動を10回行います。
- なるべく階段を利用する…特別運動をすると思わなくても、普段行動している方法よりも体を使うやり方に変える工夫をするだけでも、その積み重ねは大きいものとなります。
こまめな水分補給をする
血液がドロドロしている人の共通点に、「水分補給が足りない」ことがあります。血行が良いというのは、流れやすい血液にされた状態というのが前提になります。そのためには常に水分を意識して口にするべきです。ただ、まとめ飲みは望ましくないので、時間を細かく切って、少量ずつ摂取することが理想です。これにより、むくみ防止、老廃物のスムーズな排出などが促されます。
ストレッチを取り入れる
長時間同じ姿勢を続けることが、血行を悪くします。とくにデスクワークの方は、体の凝りや痛みで悩むことも多いでしょう。疲れを覚えてからは手遅れですので、そうなる前に数分間、ストレッチをするのが効果的です。自分が疲れやすいポイントに効果的なストレッチがそれぞれありますので、調べてみてください。
食事をバランス良く
疲れやすい体にはバランスの良い栄養が一番です。ただ、自分の好きなものばかり食べようとしたり、時間にゆとりを持たずに食事を摂ったりすると、どうしてもバランスが悪くなったり、炭水化物だけ、脂肪が多い、味が濃いなどの偏った食事になってしまうでしょう。
代謝を良くするならば、ビタミンB群や鉄分など（レバー・大豆製品・豚肉・魚類・海苔・ひじきなど）を多く摂取しましょう。また、体を温める働きのある食品（生姜・ネギ類）も有効です。
まとめ
現代の生活は、私たちが健康な状態を保ちづらいようになっています。どこかで無理をしたり、体にいい方法が面倒に思えたりして楽をしようものなら、血行が悪くなる方法を取ってしまう結果になる事がこの記事でおわかりいただけましたか。血行の悪化は体の老化・劣化にもつながる状態です。もし自覚される症状がありましたら、すぐにでも改善しましょう。
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